さて、いよいよ AVC−R の本格的なセッティングの開始です (^-^)v
まず、セッティングするには 「 ソレノイド・デューティー値( 以下、DTY値と略 ) 」 を
よく理解しておきましょう。
DTY 値とは、簡単に言ってしまえば、ブーストのかかり具合を調整するための値です。
DTY 値が大きいほどブーストがかかりやすく、逆に小さいとかかりにくくなります。
目標ブースト圧に対して適切な DTY 値があり、DTY 値が大き過ぎるとオーバーシュートを起こし、
DTY 値が小さすぎると目標ブースト圧まで上がりません。(^^ゞ
また、ブースト圧はエンジンの負荷が大きくなるほどかかりやすくなるので、
各ギヤによってもブースト圧のかかり具合が違います。
1〜2速はブースト圧がかかりにくく、3〜6速などシフトアップするごとにかかりやすくなります。
さらにエンジン回転数の違いでもブースト圧のかかり具合は変わってきます。(^^ゞ
本来、AVC−R は、基本となる DTY 値を入れておけば、あとはその人の走り方に合わせて、
勝手に自動で自己学習し、各ギヤ別・各回転数別に適切な DTY 値に自動補正してくれますが、
「 それではちょっと物足りない! 」 って方のために、手動でセッティングが可能になっています。
無論、この手動セッティングも加味して AVC−R は自己学習し、更に適切な DTY 値へと
補正されますので、いじるほどに頭が良くなると言えます!
★ 無闇に最大ブースト圧を上げるのはやめましょう。(^^ゞ
最大値を上げるよりも、立ち上がりを速くしたり、タレ防止のセッティングが
比較的安全でお奨めです。
★ 改造やセッティングは、ご自身の責任の範囲内で行って下さい。
なお、公道では交通ルールを守り、安全運転してくださいね(^^ゞ
|
▼ セッティングまえの基本設定 |
|
|
|
■ ギヤ判別設定( 上の写真:左 )
【 メインメニュー → etc. → Gear Judge 】
AVC−R が車速とエンジン回転数をもとにギヤ比を割り出し、何速で走っているかを
判別させるための設定です。
※ この設定は実走しながらボタン操作しますので、2人以上で行いましょう。(^^ゞ
私のGDBの場合、上の写真のような数値になりました。
なお、この数値は、タイヤメーカー・タイヤサイズ・減り具合で変わります。
必ず同じ数値になるとは限りません。。。(^^ゞ
■ ギヤ別学習設定( 上の写真:中 )
【 メインメニュー → setting → Learn Gear 】
とりあえず、全て自己学習あり。( 既定値のまま )
■ ブーストコントロール エンジン回転設定( 上の写真:右 )
【 メインメニュー → setting → Ne Point 】
エンジン回転域ごとにブーストコントロールの設定が可能で、その基準となる回転域を
この画面で設定します。( とりあえず既定値のままです。 )
■ フィードバックスピード設定( 写真取り忘れました m(_ _)m )
【 メインメニュー → setting → F/B Speed 】
ブースト制御中にハンチングする場合や、高回転でブーストがタレる時の設定です。
設定値は、1〜9 までで、ハンチングする場合は下げる、タレる場合は上げます。
パワーチェック をした際に、ブーストがタレぎみなのが判っていましたので、
各ギヤ共に、とりあえず真ん中より上の 「 6 」 にセットしました。
|
▼ 高速道路で 3 〜 4 速のセッティング |
★ セッティング方法
・ 3〜4速で、ひどくオーバーシュートしないぐらいの DTY 値にセットします。
( 私のGDBの場合は 「 60 」 でした。 )
・ 3〜4速を使って、3000回転〜7000回転ぐらいまでのフル加速を繰り返してやると、
AVC−R が適切な DTY 値を学習します。
※ ↓ 以下がそのセッティングの様子です (^-^)ノ
|
|
前回、ポン付けでの基本設定で、DTY 値を 「 70 」 に
セットしてますが、これは1〜2速で出したセッティングなので
3速以上の全開走行では当然オーバーシュートすると
思います(笑)
実際に高速道路で3〜4速のフル加速をさせると・・・
ヤバイぐらいにブーストがかかるので、あわてて 「 60 」 に
変更してやりました。そしてしばらく走らせてやると、、、 |
|
左の写真のように 「 *** 」 の表示になります。
この 「 *** 」 の表示は、自己学習したと言う表示です。
オーバーシュートを感知して、各回転域ごとに
適切な DTY 値になるように自動で上げ下げしてくれます。
↓ 各回転域での補正状態 |
|
3000〜4000回転では、DTY 値が 「 48 」
4500回転では、DTY 値が 「 51 」
5000回転では、DTY 値が 「 57 」
5500回転では、DTY 値が 「 59 」
6000回転では、DTY 値が 「 63 」
6500回転では、DTY 値が 「 70 」 ← これは初期設定の 「 70 」 を憶え込んだのかも (^^ゞ
|
▼ 一般道で、1速のセッティング |
|
基本の DTY 値を 「 70 」 → 「 60 」 へ下げてますので、その分、下のほうのギヤ( 1〜2速 )では
ブーストが下がる事が予想できます。
そこで、タレ防止のフィードバックスピード値を最大の 「 9 」 に上げ、ブーストがかかり始める時の
立ち上がりをコントロールするスタートデューティー値を 「 +20% 」 補正してやりました。
※ スタートデューティー値の変更は、メインメニュー → setting → Start Duty
|
|
実際に1速全開で実走してみたところ、やや物足りないので
「 +20% 」 → 「 +30% 」 へ変更してみました。
目標ブースト圧1.2を保持できるので、とりあえず 「 +30 」
で良しとしました。(笑)
ちなみに、ブーストの立ち上がりはムチャクチャ良いです!(爆)
|
▼ 一般道で、2速のセッティング |
|
1速と同様に、2速もフィードバックスピード値とスタートデューティー値を底上げしてやります。
フィードバックスピード値は 「 7 」 、スタートデューティー値は 「 +10% 」 。
実走してブースト圧・加速具合をチェックしてみたところ、まずまずのフィーリングを得られましたので
今回のセッティングはここまでとしました。(^^ゞ
|
▼ 今回までのセッティング状態 |
|
■ フィードバックスピード( 上の写真:左 )
1速:9 2速:7 3速:6 4速:6 5速:6
■ ギヤ別学習設定( 上の写真:中 )
全て自己学習あり。( 既定値のまま )
■ スタートデューティー( 上の写真:右 )
1速:+30% 2速:+20% 3速:0% 4速:0% 5速:0%
|
|
■ エンジン回転域別の自己学習状況( 上の写真 )
3000回転では、DTY 値が 「 48 」
3500回転では、DTY 値が 「 48 」
4000回転では、DTY 値が 「 48 」
4500回転では、DTY 値が 「 51 」
5000回転では、DTY 値が 「 57 」
5500回転では、DTY 値が 「 59 」
6000回転では、DTY 値が 「 63 」
6500回転では、DTY 値が 「 70 」
■ まとめ
上記のようなセッティングで、しばらくは自己学習させながら様子見ですね(^^ゞ
荒いセッティングながら、目的である 「 タレ防止と立ち上がりレスポンスUP 」 は
確実に良くなって来ています!
今回までのセッティング方法を、まとめておきます。
高速道路などの 「 3〜4速で全開にできる場所 」 へ行き、3〜4速でフルアクセルをしても、
ひどくオーバーシュートしないぐらいの DTY 値にセットします。
そして、3〜4速を使って、3000回転〜7000回転ぐらいまでのフル加速を繰り返して、
DTY 値を自己学習させてやります。
学習させたら、各ギヤごとに、「 フィードバックスピード 」 と、「 スタートデューティー値 」 を
調整して、ブーストのタレ防止や、立ち上がりスピードを自分の好みに合わせてやります。
目標に設定したブースト圧をキープ出来ない場合は、フィードバックスピードを上げます。
ハンチング( ブーストが安定せずに上下する )する場合は、逆に下げます。
目標に設定したブースト圧に達しない場合や、立ち上がりスピードを上げたい場合は
スタートデューティー値を上げてやります。オーバーシュートし過ぎる場合は逆に下げます。
この、学習&調整を繰り返すことにより、抜群のターボレスポンスと、安定したブースト圧を
より安全に得られるっちゅーワケだ!(笑)
※ もちろん、自己学習だけでも安定したブーストが得られると思います。(^^ゞ
しかし、立ち上がり加速のコントロールなどは、セッティングしたほうが
良い結果が得られるでしょう。
次回へと続く。。。。 (^-^)ノ
|
|
|