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アクセルの踏み方しだいでパワーも上がる?
 
乗り方を考えて、眠っているパワーを引き出そう
 

アクセルの踏み方しだいでパワーも上がる?

 
前回のお話し でも少々触れましたが 「 ECU のリセットと自己学習 」 で、まず最初に ECU 学習をさせるべきなのは アクセルの踏み具合 ( 電子スロットルの反応具合 ) の学習です。

ECU がリセットされると、そのあと最初に車両の電源が入った時に ECU は電子スロットル等のセルフチェックを 行いますので、数秒間ほどはセルを回してもエンジンがかかりません。
エンジンがかからないといって、この間にアクセルを踏んでしまうと学習値が狂ってしまってアクセルレスポンスが 非常に悪くなってしまう事があります。

リセット後、最初に車両に電源を入れた時は、ゆっくりと 10秒ほど待ってからセルを回しましょう。
こうすることで、セルフチェックが正しく行われます。

セルフチェック後はアクセルの学習がクリアされていますから、一旦エンジンを止めて電源 ( IG 電源 ) を入れ直し エンジンがかかっていない状態でアクセルを何度か 「 全閉 → 全開 」 まで踏んで学習させておくのがお薦めです。

上手く学習が出来てないと、アクセルレスポンスが悪くなったり、パワーが引き出しにくくなってしまいます。

具体的には、ゆっくりと 5回、普通に 5回、素早く 5回など、踏み方を変えて何度か 「 全閉 → 全開 」 を繰り返します。

普段、アクセルレスポンスが良くないと感じていたり、加速がイマイチもっさりと感じている場合は、 このように最初に上手く学習をさせる事で、アクセルレスポンスが改善される事があります。
試してみることをお薦めします。

なお、毎回同じように 「 リセット & 学習 」 をさせたとしても、その時のタイミングや状況の違い等によっては 同じように学習しないことがあります。
こういった場合は何度か繰り返し 「 リセット & 学習 」 を行って、学習具合の傾向探ると良いでしょう。



次に、普段運転する場合のアクセルの踏み方ですが、なるべく丁寧に踏むと良い学習をする傾向があります。
荒々しくせず、スムーズさを心がけるのがコツです。
また、パワーを使いたい時には スパッとメリハリ良く踏み込みましょう。

ブーストのかかり具合も ECU の学習によって変化して行きます。
例えば、ギアとスピードが合っていない状態から、無理矢理アクセルを踏んでブーストをかけたとしても 良い学習は行われません。

良い学習をさせるには、ギアとスピードを常に丁寧に合わせて、スピードに乗せたい時に スパッと踏む、 というイメージでしょうか。
エンジンに変な負荷をかけずに気持ちよく回してやることで良い学習をするようになります。

まあ、言葉にしてしまうと簡単なイメージになってしまいますから、こればかりは実体験で掴んで頂くのが 一番だと思います。
良い学習をしていないと思ったら ECU をリセットし、学習をしなおしてみることです。
これを繰り返すことで、自然と良い学習方法が身につくでしょう。

「 良い学習 = その車のパワーやトルクを上手く引き出す 」 ということですから、アクセルの踏み方しだいで良くも悪くもなるワケです。



それと、これは ECU の学習とは関係ないお話しですが、ターボ車に付いているブローオフバルブは アクセルを戻したり、アクセルが半開きのような状態ではブローオフバルブが開いてブーストがそこから タービン前へと戻されてしまいますから、アクセルの踏み方によっては 「 上手くブーストがかかっていない 」 という場合が実際よくあります。

例えば、一定速度で巡行中に、じわーっとアクセルを踏んで行ってブーストを少しかけて行くような場合、 この時もブローオフバルブは開き気味となり、そこからパワーが逃げてしまいます。

同じように一定速度で巡行中に、スパッとアクセルを全開近くまで踏んだとしても、踏み込む前に多少なりとも ブローオフバルブが開いていると、閉じきらずにブースト漏れした状態で加速することになります。

こういった 「 ブースト漏れ現象 」 は、ブローオフバルブの仕組み上、仕方の無い部分ではありますが、 ブローオフバルブはアクセルの踏み方に反応して動きますので、それを意識してアクセルのオンオフを メリハリ良く踏むのがその対策となります。

なお、社外のブローオフバルブや、純正品を加工した強化ブローオフバルブ等を使うことで、 このブースト漏れ現象をある程度抑えて、レスポンスを向上させることが可能です。

踏み方を変えても上手く行かない場合は、強化ブローオフバルブを試してみると良いでしょう。



備考

記事掲載日 : 2017/12/28