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ターボ車チューニングの極意
ブーストコントローラーについて その4 |
ターボ車チューニングの極意
ブーストコントローラーについて その4
ブーストコントローラーについてのホントのところ、前回のお話 のつづきです。
今回は 「 吸排気バランスとブーストコントローラー 」 についてのホントのところ。
吸気系の社外パーツは数多くあります。
エアクリひとつとってみても色々な種類の物がありますからね。
それに吸気配管類のパーツも豊富です。
排気系と比べて比較的いじりやすいという事もあり、次から次へと交換している人もいらっしゃるでしょう。
実際これらは効果的なのか否か。
まあ、社外パーツを否定するみたいでホントはこんなところに書いてはいけないのかも知れないけれど (笑)、ただ闇雲にパーツ交換しても良い事はありません (^^ゞ
なにをするにしても節度というモノがあって、それを超えれば悪影響へと転じて行きます。
例えば、吸気効率だけを向上させて、ブースト圧のかかりを良くしたりブースト圧が上がったとします。
空気を吸い込みやすくなれば、それだけブーストもかかりやすいという原理です。
普通に考えるとこれでパワーが上がるように思われますが、実はそんなに簡単ではないのです。
ブーストが上がる、つまりそれは排気でタービンをより強く回さなければならないと言う事。
それだけ排気しなければならない量も増えるワケですからね。
どんどん排気の流れが悪化してしまうのは言うまでも無いでしょう。
吸気としてシリンダー内に入れる量が増えても、排気としての出ていく量のバランスが取れていなければ、パワーアップは望めません。
それどころか、ノッキングが起きやすくなりエンジン破壊にも繋がります。
( 実際はノッキングを感知した ECU が点火時期を遅らせる学習をして、パワーを出さないように働きます )
吸気系をいじったら、それに見合うだけ排気系もいじる。
ようは節度と調和、バランス良くいじるのが重要です。
排気系に関しては、まずマフラー交換よりも先にメタキャタ交換する人も多いようですが、効果的かどうかという観点で話をするとあまりお薦めではありません。
可能ならばマフラーはセンターパイプも含めて全交換 + メタキャタの導入。
メタキャタだけ交換しても排気の出口 ( マフラー終端部 )までの流れが悪ければ、結局のところ排気の効率は大して良くはなりません。
もちろん、近年の傾向として音量を気にされる方々も多いので、社外マフラーは敬遠されがちなのは判ります。
ただ、メタキャタ自体の金額や交換工賃を考えると、マフラー交換を伴わない場合の費用対効果率は良くないと言わざろう得ないのです。
吸気系とのバランスを取るという意味では、まずは社外マフラー ( センターパイプも含む ) への交換がお薦めです。
メタキャタは後々のステップアップのために取っておく、もしくは、380馬力以下のチューニングならばメタキャタは無くても大した支障はありません。
事実、当サイト内のパワー計測グラフはすべて 「 純正キャタライザー 」 を装着して計測しております。
純正キャタライザーでも 400馬力近い記録も出てますし、エンジンや駆動系の強度との兼ね合いを考慮すれば充分であると言えるでしょう。
VAB 系はもちろんのこと、GRB/GVB 系以降は純正キャタライザーの性能が良く、マフラーのみ交換でも非常に効果的です。
さて、吸気系をいじって排気系も見合うだけいじったら、それで良いのか?
そんなワケは無いですよね。
ここで本題のブーストコントローラーの登場です。
吸排気をいじったら、近年の車両では当然 ECU もいじっておかないとエンジンによくないのはご存じのとおり。
ECU にはブーストを制御する機能がもともとあるけれど、それはあくまでも 「 純正としての性能 」 の範囲です。
純正方式の制御では充分な制御スピードを得られず、交換した社外エアクリや社外マフラーの性能を引き出せないばかりか、オーバーシュートの多発、ブーストのかかり過ぎなどエンジンにも悪影響が出ます。
つまり今度は純正 ECU のブースト制御が全体のバランスを崩してしまうのです。
それらは ECU セッティングで多少は改善できるものの、やはり本格的にパワーやトルク、そしてレスポンスを求めて行くならば後付けのブーストコントローラーは不可欠です。
先にも述べたように、ブーストだけ上がっても決して良い結果は得られません。
抑えるところは的確に抑える、出すところでは可能な限り反応よく出す、このようなメリハリある制御がエンジンを守りながらもパワーアップやトルクアップを導くための 「 極意 」
と言えます。
そして、それを行うだけでなく、チューナーさんが作り込んだ ECU チューニングデータに自分なりの 「 味 」
を加える事が可能なのもブーストコントローラーを使う利点でしょう。
マップを使いこなすことで様々な味付けが可能なのもブーストコントローラーの魅力のひとつです。
つづく。。。